月刊！中本整骨鍼灸院2023～1０月号～

千里丘の中本整骨鍼灸院は、心と身体の疲れから始まる、肩こり/腰痛を整体と鍼灸で改善のお手伝いをしています

おはようございます、
中本整骨鍼灸院の中本です。

つい、２週間前までは
「いつまで暑いんやろ(^_^;)」と
ぼやいていましたが、
今度は急に涼しいのを通り越して
「ちょっと寒い(-_-)」まで気温が下がりました。

皆様、
風邪などを引かないようご注意ください。

【お知らせ】

現在、国民健康保険で通院の方は、
１０月３１日で新しい保険書に切り替わります。
お手数ですが、ご来院の際には新しい保険証をご持参ください。

【コラム】

「アセチルコリンとニコチン」

皆さんは、
アセチルコリンという体内物質をご存知でしょうか？

ニコチンは有名ですが
アセチルコリンに関してはあまり馴染みのない名前だと思います。

アセチルコリンは
神経伝達物質の一つで、筋肉や内臓などに脳からの司令を伝える物質です。

私達の身体は、
一部の反射を除いて、脳が全身をコントロールしています。

例えば、
脳が「腕を曲げてほしい」と指令を出すと、
神経を通って全身に信号が流れます。

このとき、
神経の一番最後の部分(筋肉と最終的に接している部分)を
神経終末(下の図の場合左側)と呼び,
それを受け取る側を受容体(図の右側)と言います。

神経終末と受容体の間にある青い点々がアセチルコリンです。
このアセチルコリンが神経終末から放出され、筋肉側のアセチルコリン受容体と結合して
初めて「腕が曲がる」わけです。

アセチルコリンは、
筋肉を動かす働き以外にも様々な働きがあります。

・副交感神経を刺激する
・血圧の低下
・脈拍を減少させる
・唾液の産生を促し、消化機能を亢進させる
・瞳孔の縮小
・発汗
・内蔵機能への関与
・排泄、排尿への作用
・記憶、認知、学習機能への働き
・睡眠と覚醒

■アセチルコリン受容体の種類
受容体には2種類あり、それぞれ役割が分かれています。

１、ムスカリン受容体
副交感神経系の末梢や脳の中枢神経系に存在し、副交感神経系の活動を制御する受容体

２，ニコチン受容体
交感神経系と副交感神経系に対して作用する受容体、筋肉への作用はこちらです。

■ニコチンは双子のようにそっくり

タバコに含まれる『ニコチン』は
アセチルコリンと似た分子構造を持つ物質で、
受容体と結合することができます。

タバコを吸ってニコチンを摂取すると、
本来アセチルコリンが収まるべき受容体にニコチンが結合してしまい、
脳は、
アセチルコリンが充足していると勘違いして、
アセチルコリンの分泌を抑制します。

ここで、覚えてほしいことがあります。
アセチルコリンが
脳内のドーパミンを抑制するのに対して
逆に、
ニコチンが受容体に結合すると、
ドーパミンが放出されます。
注、ドーパミンは快感物質の一つで、タバコを吸うと放出されるため、
タバコには依存性があるというのはこのためです。

喫煙が常習化すると、
アセチルコリンの不足が生じ、以下のような症状が現れます。
・内臓機能の低下
・腸内環境の悪化
・便秘や下痢
・血圧上昇
・血圧低下
・肩こりや腰痛
・体温低下
・ストレスが溜まりやすい
・眠りが浅くなる
・日中の眠気
・集中力の低下
・記憶力や学習機能が低下
・運動能力の低下
・気分の落ち込み、無気力、やる気が出ない

アセチルコリンが減少する原因は加齢も関係があります。
しかし、
喫煙と加齢が重なると、上記症状だけでなく
アルツハイマー型認知症やパーキンソン病のような深刻な病気にも発展しますので、
おタバコは止めるにこしたことありません。